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2022年3月のイベント情報

土井智義『米国の沖縄統治と「外国人」管理 強制送還の系譜』刊行

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修了生・土井智義さん(琉球大学島嶼地域科学研究所PD研究員)のご著書『米国の沖縄統治と「外国人」管理 強制送還の系譜』が、法政大学出版会から出版されました。

【紹介】

1945~72年まで沖縄は米国の統治下にあった。時に武力を伴うその強引な支配は、「銃剣とブルドーザー」という言葉でも有名である。しかし、米国が人々を戸籍で琉球住民と非琉球人に区分したことは知られていない。非琉球人は現在の外国人と同様に扱われ、入管制度に違反すれば日本本土に強制送還された。非琉球人管理制度がつくられた歴史的背景を考究する。

【目次】

はじめに
序章
第1節 植民地国家「琉球列島」と非琉球人
第2節 非琉球人管理制度をみる視座
第3節 強制送還の分析視角
第4節 本書の構成と資料

第1章 無籍者問題における強制送還と登録構想
――奄美出身者を中心に
第1節 沖縄島の奄美出身者
第2節 つくられる無籍者
第3節 南北琉球出身者の取締り:下からの排外政策
第4節 強制送還の意義:社会管理と人種主義
第5節 問題の収束
小括

第2章 日本人労働者の移入問題
――米国の広域支配と経済圏
第1節 「外国人労働者」としての日本人労働者
第2節 日本人労働者を巡る軋轢
第3節 移入の構造
第4節 送還と一体化した移入政策
小括

第3章 非琉球人管理制度の誕生
――第一次入管令の統治構造上の意義
第1節 集成刑法の強制送還
第2節 入管令以前の「外国人」管理:超過滞在への介入の開始
第3節 非琉球人管理制度の成立:第一次入管令をめぐって
第4節 新たな違法性による強制送還
小括

第4章 在沖奄美出身者の完全送還計画
――人種主義のアリバイとして
第1節 日米両政府の基本姿勢
第2節 返還交渉と地位問題
第3節 奄美返還後の奄美人に関する処遇計画
第4節 非琉球人管理への結合:オグデン計画の行方
小括

第5章 非琉球人管理制度の再編とその効果
――第二次入管令の制定以降
第1節 奄美返還後の在沖奄美出身者:第二次入管令まで
第2節 第二次入管令の制定と「本土籍者」の創出
第3節 強制送還の変容とその実態:深まる社会管理
第4節 生まれと領土の一致:第二次入管令の効果
小括

終章
第1節 米国統治のなかの非琉球人管理:強制送還の系譜から
第2節 〈別の戦後日本〉としての琉球列島
第3節 沖縄返還と琉球人

あとがき
巻末資料/参考文献/索引

米国の沖縄統治と「外国人」管理 | 法政大学出版局 (h-up.com) より

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