日本学研究室について
これまでの日本研究では、日本の固有性や特異性がことさらに強調されてきました。しかしながら、そのような固有性や特異性とは、日本が近代化する過程で欧米やアジアとの対比において自己言及的に構築されてきたひとつの言説にすぎなかったのではないでしょうか。そのような自覚に立って、一国的な研究枠組を踏み越えていくことがいま求められています。日本学研究室では、多くの留学生とともに、異文化間の交流や摩擦に注目したり、異文化間の新たな比較を試みたり、ジェンダーやエスニシティ、思想や運動に視座を据えたりしつつ、境界を越えて展開される新たな日本研究の可能性を模索しています。