教授 宇野田 尚哉

Unoda Syoya

専攻:日本思想史

大阪大学文学部卒業、大阪大学大学院文学研究科単位修得退学。博士(文学)。神戸大学国際文化学部講師、同大学大学院国際文化学研究科准教授、大阪大学大学院文学研究科准教授、同教授を経て、2022年4月より現職。

研究紹介

近世・近代の日本思想史を専門に研究しています。もともとの研究テーマは荻生徂徠を中心とする18世紀日本の儒家思想ですが、近年は近現代の諸問題も扱っています。思想史を研究する場合、ある思想家がなにを考えていたのかを正確に理解することも重要ですが、その思想が社会のうちに投げ出されたときそれを受け止めた人々がその思想をどう生きたかを明らかにすることもまた重要です。私は、後者の側面に重点を置きながら、〈思想の社会史〉と特徴づけることのできるような研究を行っていきたいと考えています。

私のもともとの研究テーマは、荻生徂徠を中心とする18世紀の儒学史なのですが、思想史と社会史の接点のようなところで歴史を叙述することはできないかと考えるようになり、徂徠学を受容した無名の武士の思想と行動を論じる論文などを書きました。無名の人々の思想的・文化的営みからその時代を捉えかえしたいという問題意識は近現代の問題を扱う場合も一貫していて、しばらく1950年代のサークル運動を手がかりとして50年代像を描きなおすことを試みていました。現在は、大阪大学に在職しているうちに懐徳堂の研究をしておきたいと考えるようになり、近世思想史の研究に立ち戻ろうとしています。

テキストをその歴史的背景と絡めあわせながら読み解くことにより、その時代とその時代を生きた人々とを総合的に描き出すような歴史叙述をしてみたいと思っていますが、一筋縄ではいきません。テキストに沈潜するのでも、テキストを歴史的背景に還元するのでもないような読みの水準を、文学や歴史の研究を志す方々といっしょに探っていければと思っています。

GJSワークショップの様子(2026年3月撮影)
GJSワークショップ集合写真(2026年4月撮影)

メッセージ

私が担当する学部の授業のうち、「日本思想史講義」では、大阪大学文学部の淵源である懐徳堂を中心に、近世日本の思想史について講じます。同じく、「日本思想史演習」では、懐徳堂の学者たちの著作をはじめとして、近世思想史関係の史資料を講読します。日本思想史、とりわけ近世思想史に関心のある方は、ぜひ受講してください。

大学院生へ

私が担当する大学院の授業のうち、「現代日本学講義」では、近現代の日本思想史、とりわけ、戦後の思想史について講じます。また、「日本の文化と思想講義」では大阪大学文学部の淵源である懐徳堂を中心に近世日本の思想史について講じ、「思想史文献講読演習」では懐徳堂の学者たちの著作をはじめとして近世思想史関係の史資料を講読します。日本思想史、とりわけ近世・近現代の思想史に関心のある方は、ぜひ受講してください。
なお、修士論文・博士論文の指導は、「修士論文作成演習」「博士論文作成演習」において、計画的に行います。標準修業年限での学位取得を目指します。

出版書籍

宇野田尚哉他編『「サークルの時代」を読む : 戦後文化運動研究への招待』

(影書房、2016年)