Q

日本学ではどのようなことを学びますか?

A

主な分野として下記のとおりです。

  • 表象文化論:絵画や写真などに見られるイメージについて学びます。
  • ジェンダー論:「性別」が社会や身体や心にどのように関係しているか学びます。
  • 日本思想史:さまざまな人々が考えてきた、“思想”について学びます。
  • 文化人類学:遠く離れた、あるいは身近な“文化”について学びます。
  • 民俗学:日常生活の文化や民間伝承などについて学びます。
  • 日本近現代史・同時代史:自分が生きている「今、ここ」につながる歴史を学びます。
  • オーラル・ヒストリー:人びとの経験を、インタビューを通じて記録し、研究します。

Q

2年生からどのような時間割を組み立てるのでしょうか?

A

下記は、日本学専修の複数人の履修状況から、時間割例を合成したものです。
実際はもう少しゆとりのある組み方をする場合が多いですが、必修以外に、選択科目では興味のある講義や演習を履修し、必要な単位を修めます。
たとえば、

(水)3限-日本学演習通称「ことはじめ」と呼んでいる授業です。日本学専修の学生は必修で、基本的なアカデミックスキルを学びます。
(金)2限-文化交流史講義春夏学期は戦後日本史について学び、それを踏まえて秋冬学期は演習としてオーラル・ヒストリーの手法を実践して学びます。

通常授業15科目+実践英語(e-learning)1科目

時限月火水木金
1日本文化学講義——比較文化学演習国際コミュニケーション演習
2地域言語・外国語科目総合英語歴史学方法論講義音楽学講義文化交流史講義
3臨床哲学講義Ⅰ外国語中級・選択日本学演習美学・芸術学講義日本史学講義
4日本美術史講義社会言語学講義アート・メディア史講義——
5—アメリカ文化Ⅰ講義———

※8名の履修状況をもとに構成した合成例であり、特定の学生の時間割ではありません。

Q

研究室内の行事は?

A

例年4月のガイダンス後に、研究室でお花見をしています。自由参加ですが、先輩や後輩と交流したり、授業以外で先生方と気軽に話したり、大勢で楽しく過ごします。

その他全体で集まるような行事はありませんが、ゼミ単位で学期終わりにお疲れ様会を行ったり、学年を超えて研究室メンバーで集まり、たこ焼きやお鍋パーティを開き交流を深めたりすることもあります。

花見の集合写真(2026年4月)

Q

日本学研究室はどんなところ?

A

日本学研究室は、日本学棟にあります。
文法経講義棟と渡り廊下で繋がった隣に位置しているので、講義終わりそのまま研究室に流れてくる学生も多くいます。日本学棟3階にある共同研究室とPC室は、所属学生が利用する場として開放されています。

特に共同研究室は、みんなで利用する冷蔵庫や電子レンジ、電気ポットがあるので、空きコマや講義前後の時間を過ごしたり、昼食をとったり、自由に過ごしています。

卓上に電源タップも完備しているので、ノートPCを持ち込みレポートを書くことも、オンライン授業をこの場で受けることもできます。

共同研究室の様子(2026年4月)

Q

卒業論文ではどのようなテーマを扱うのでしょうか?

A

日本学の卒業論文は多種多様で、学生が「これを研究したい!」というテーマを第一に指導・サポートをしています。
「各種論文」→「卒業論文」に、各年度の卒論タイトルがあります。
あまりの幅広さに驚かれるかもしれません。現代日本の文化や社会など、身近なテーマを選ぶ人が多いです。

【例】

  • 地域(特定の市町村、大阪など)
  • 民俗(祭り、儀礼)
  • 社会問題(貧困、高齢化、子ども、女性、ケア)
  • 文化(ファッション、化粧、オタク、死生観、音楽、ダンス)
  • サブカルチャー(アニメ、ゲーム、聖地巡礼)
  • 歴史(戦争、占領期)

Q

卒業論文を書くのが不安ですが、ゼミでの進め方は?

A

各教員のゼミで、それぞれのテーマごとに丁寧な指導を行っていますし、研究室全体としても手厚いサポート体制を整えています。

具体的には、3年次の1月に指導教員希望調査を行いますが、その際に取り扱いたいテーマを聞き取ります。
指導教員が決定し4年に進級してから本格的に卒業論文の指導が始まりますが、5月末には12,000字レポートを提出してもらいます。7月には「プレ中間発表」を行い、指導教員以外の日本学の教員より助言を得ることができます。さらに10月に「中間発表」を行い、再びゼミ以外からの助言を得て卒業論文を書き上げ、1月に提出する運びとなります。

この12,000字レポート、プレ中間発表、中間発表とアウトプットを進めていくことで、確実にステップアップをすることができ、卒業論文を無理なく完成させる体制を整えています。

プレ中間発表の様子(2026年7月)

Q

卒業後の進路は?

A

一般企業、商社、TV局、出版社、新聞社、塾・予備校、教員、国家公務員、地方公務員、といった分野へ就職する人や、博士前期課程へ進学する人もいます。

卒業生インタビュー

Mさん(2024年卒業)

オーラルヒストリー研究を通じて、現場での声や姿を心に焼き付け、必ず大切にし続けようと思うようになりました。
障がい福祉分野での仕事は、まさに思い描いていた業務です。

私は今、大阪府庁で働いています。公務員が進路の選択肢として浮かび上がったのは2年生の秋。ひょんなことから、日本学研究室が連携している豊中市の人権政策課で臨時職員になったときのことです。

オーラルヒストリー研究に関心を持っていた私は、職員としての業務、そして大学の演習や課外活動において、戦争体験者、ケアの仕事に従事する方、コロナ禍を過ごす多くの方々などへ聞き取りを行う機会に恵まれました。こうした中でいつの間にか「誰もが安心できる居場所づくりにかかわる」という就活でのテーマができ、卒業を間近にした頃には、現場での声や姿を焼き付けて必ず大切にし続けようと心に決めるようになっていました。卒論執筆の際、老いに伴って抱く喪失感や孤独感を語っていただいた90歳の方の言葉は、今後高齢福祉にも挑戦してみたいという気持ちにつながっています。

そんな大学生活で得た最もかけがえのないものは、研究テーマや将来の目標を異にしつつ、心地良くどこか波長の合う友人や先輩、後輩、そして先生方や職員さんとたくさんたくさん話した時間です。中でも共同研究室では、時に特製おでんを囲み、たこパやピザパを繰り広げながら、がっつり研究の話をしていたかと思えば最近の韓ドラについて熱き論争が繰り広げられていたことも…。先生の研究室にお邪魔して相談(と四方山話)をしたときには、気づけば文字通り日が暮れていたこともあります。

思えば、就職する自治体に大阪府を選んだのもこの大学・学部のおかげかもしれません。週末府内各所を歩き回って名建築に触れる演習や大阪の芸術家についての講義から「大阪」のシャワーをふんだんに浴び、気づけば今の職場をめざしていました(笑)。阪大文学部での4年間は、これまで薄っすらと勘づくにとどまっていた自分の好きなこと、好きなペース、温度が徐々に輪郭を持ち、思いがけずライフワークへと導いてくれた時間でした。